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ベース弾きのヒトリゴト的ブログ

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春のライブツアー 第3弾 初の名古屋公演
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名古屋ライブの顛末 その4 ~完結編~  

 ライブ開始時刻になった。トップ出番は対バンのビシソワーズ・ブンブン。店内はネット広告の効果があって超満員。立ち見さえ出ている。
 ――――となれば最高だったのだが、現実はそんなに甘くない。対バンのお客が一人、WEASEを見に来てくれたのは名古屋に住むS君。つまり、お客は合計2人。過去最低の動員となった(爆)。
 S君は私のベースの師匠と言ってもいい人だった。私は大学生の時になーさんとブルースバンドを組み、そこでベースを弾き始めたのだが、ラインの作り方や弾き方の基礎を教えてくれた。もっとも、彼は口数が多い方ではなく、頻繁に手取り足取り教えてもらったわけでは無いが、憧れの気持ちを持って演奏する姿を眺めたベーシストの一人だった。私が今回のライブに持って行ったのは、最近買ったSchecterのオイルフィニッシュのベースだが、その購入動機には、S君が当時持っていたのがオイルフィニッシュのベースで、気持ちのどこかでそのタイプのベースに憧れを持っていたことが含まれるのは間違いないと思う。(過去記事「衝動買い」)S君自身はエレキベースからウッドベースに転向し、大学の後半は大学の管弦楽部に所属していた。
 また、なーさんは高校時代はフォークを中心にやっていて、高校時代からブルースをやっていたS君からブルース特有のテンションコードをいろいろ教わった。
 そのS君が来てくれると聞いて、私は内心「師匠に恥ずかしいものは見せられない」と張り切っていたのだが、なかなか現れずやきもきしていた。そして対バンのステージの途中、当時と変わらぬ笑顔で彼がライブハウスに入ってきたときは本当に嬉しかった。
 互いに近況報告をしあった。現在も名古屋市の市民オーケストラで演奏活動を続けているそうだ。息子さんはチェリストになりドイツへ単身音楽留学中。すでに日本でも知られる音楽家となり、東京や名古屋の大きなオーケストラにゲストとして招かれるまでになっているそうだ。
「チェロか~。やっぱり低音、好きなんやなぁ」
と言ったとき
「そうみたいやなぁ。低音、好きみたい」
と少し照れくさそうに笑った目には、息子を誇らしく思うと同時に、息子に影響を与えることのできた親として、そしてベーシストとしての誇らしさも含まれているのが感じられて、なんだか私まで嬉しくなってしまった。

 いよいよ、WEASEの出番が始まった。客席にいるのはたった二人のお客と対バンのメンバーだけだったが、始まってしまえばそんなことは関係なかった。
 1曲目は新曲「JungleJungle」。ジャングルビート(ベニー・グッドマンの名曲「Sing Sing Sing」を代表とする、アフリカンな感じのビート)の激しい曲。なーさんが曲を書き、久しぶりにまこチャンが詞を書いた。この曲ができるのには、ちょっと不思議な経緯があって、新曲はどんな感じで書こうというミーティングで、やまさんもなーさんもJungle Beatの曲のイメージを持ってきていたという不思議なシンクロが起こった。
 やまさんが刻む多彩かつ熱いリズム、なーさんのドラマチックなギター、アドレナリンが放出し始めているまこちゃんの野太いボーカル。慣れ親しんだメンバーの音に包まれ、意識は音楽に吸い込まれて同化していく。同時に冷静さも失わずにいられて
「ん?ベースの音が小さいな。やっぱり本番になるとリハ通りには行かないな」
と思ったが、手元のボリュームはフルに近い。アンプをいじるしかない。しかし開始三曲はメドレー的に間髪入れず進めることになっていて、アンプをいじる暇は無い。私は指先に力を込めて演奏を続けた。
 曲が終わると同時になーさんのソロギターが「フクロノネズミ」へと導いていく。この曲はこのブログでその制作過程を公開した曲で、私が提案した当初は軽めの4ビート系の曲だったのだが、ハーフシャッフル系の激しいブルースロックに大変貌を遂げた曲。私がWEASEのバンド力を最も感じた曲の一つだ。(フクロノネズミ制作記
 息つく間もなく「307号室」。これまた激し目のハードロック。ロックバンドと評されることの増えてきたWEASEだが、実は典型的な8ビートのロックは少なくて、その数少ない8ビート曲の一つ。
 ふと客席に目をやると、S君は椅子から転げ落ちそうなくらいに身体を揺らして楽しんでくれている。曲が終わると同時に対バンのメンバーたちが、甲高い声で声援を送ってくれた。

 次の曲に入る前に音響設定。実はリハーサルでは起こらなかったハウリングに見舞われていて、その調整に少し時間がかかってしまった。その時間を利用してベースアンプのボリュームを少し上げた。

MAH00021 (4) - コピー 気を取り直し4曲目の「空き缶」。スローでマイナーのレゲエテイストの濃い曲。この曲の詞は、夜明け近い街をふらふら千鳥足で歩くボーカルのまこちゃんをイメージして書いたもので
「まこちゃんへのラブレターやで」
と打ち明けたとき、まこちゃんはめちゃめちゃ照れた。割と初期の曲で、ステージにかけるのはずいぶん久しぶりだ。この曲をやるとき、やまさんはドラムに様々なパーカッション楽器を加えて演奏する。音源を聞くと、ドラムセットと各種パーカッション楽器のひとつひとつが、独立したタイム感で刻まれていて、とても一人の演奏者が演奏しているとは思えない。やまさんの巧さは知っていたが、その凄みを最初に感じた曲だ。
 5曲目はJazzyな曲調の「八月の夜」。3拍子の曲なのだが、所々に5拍子や4拍子が挟まれるという、少しだけトリッキーな曲。さりげなく入れるので、そんなトリックに気づくお客は多分いないと思っていたがS君は気づいていて、ライブ後にこの曲の面白さを褒めてくれた。そしてこうした変拍子の曲はWEASEに合っている、どんどんやって欲しいとまで言ってくれた。
 6曲目は跳ねた感じのロック「I am your son」。曲調とは裏腹に歌詞は親の介護を歌っている。なーさんが、先日他界したお父さんの介護に腐心していたときに、アルツハイマーを発症した親御さんの介護に苦労している知人に心を寄せて書いた。我々は皆介護世代。この曲をやるとき思いは様々に巡る。私の父も終末期医療の治療を受けている。少し熱くなって普段やらないことをいろいろやってしまった。ちょっとやり過ぎたかなと思っていたが、事後に音源を聴いたなーさんがかっこいいと褒めてくれたのでホッとした。
 6曲が終わり、ここではじめてまこちゃんのMC。前回書いた、動画再生回数に引っかけて
「今日は3000人入る予定やったんやけど・・・」
と言うと客席から
「3000人いるよ」
とツッコミが入り、
「ほんま?そしたらもうちょっとがんばろ」
と応えたのは笑った。
 7曲目は明るく軽いレゲエテイストの「ひまわり」。バンド活動の初期にまこちゃんが詞を書き、私がロックンロールな曲をつけたがボツとなった。でも私はまこちゃんの、普通ひまわりと言えば明るい太陽光をイメージするのに「闇に咲くひまわりが教えてくれる」という不可思議な歌詞が気に入っていて、なーさんに別の曲をつけて欲しいとリクエストし、めでたく歌詞が復活した曲。
 8曲目はブルース曲「主」。この曲はしばらくやっていなかった、というかまずやることはもう無いと思っていた曲。私となーさんが共作した歌詞の内容がまこちゃんの生き様にそぐわず、歌うのは照れくさいと言ったからだ。
 しかし、私やなーさんのブルースの師匠のS君が来てくれると聞き、直前になって
「それならやらんとあかんやろ」
とまこちゃんの提案で今回のセットリストに載った。ライブの後でまこちゃんは
「なんかふっきれたわ。これからも『主』はやろう。やっぱりええもんはええわ。」
と言ってくれたのは嬉しかった。
 9曲目は「タメイキトウソ」。この曲はベースがスラップで弾きまくる曲で、前回書いたブラジルのベース弾きが褒めてくれた曲だ。この曲をやり始めたときは、間奏でギターとベースとドラムのソロ回しがあったが、まこちゃんが「曲がダレる」と言ってギターソロだけになっていた。しかし、これもライブ直前にまこちゃんの提案でソロ回しをやることになった。
 なんだか書き様がまこちゃんに振り回されているように感じられるかもしれないが、全くそんなことは無い。私たちはバンドの舵取りはまこちゃんに全幅の信頼感を持って託している。まこちゃんのこだわりが、ステージを見た人から「かっこいい」と言われるバンドに育て来たと思っているからだ。結成間もない頃、同じライブに出た対バンと比べてバンド力で完敗してると感じた、昔のWEASEの姿ではもう無いと、胸を張って思えるのはまこちゃんのこだわりのおかげだと、最近さらに強く感じている。
 なーさんのギターソロは相変わらず熱くてかっこいい。一発で曲をぐっと盛り上げる。
 私はソロ部分の練習不足もあったのに、張り切りすぎた感が拭えない演奏になってしまい、なーさんは褒めてくれたが、自分自身はかなり悔しさが残る。
 歌感たっぷりのやまさんのソロが終わり、リフの後、まこちゃんのブルースハープで曲をしめた。
 まこちゃんは歌もハープもどんどんかっこよくなっている。そう言うと
「オレは全然や」
と決まってそう答えるが、これはまこチャンを除く3人共に一致した意見。やっぱり歌バンはボーカリストがかっこよくないと話にならない。WEASEが「かっこいいバンド」に成長してきているのは、言うまでも無くまこちゃんの進歩によるところも大きい。 
 10曲目は、「Go! Go! Go!」。まこチャンが若かりし日にやっていたパンクロックの匂いが漂うちょっとスリリングな曲だ。アラビア風リフのギターとベースのオクターブユニゾンもバッチリ決まった。
 アンコールは「夜が叫んでる」。これもステージにかけるのは久しぶり。WEASEが最初に作った曲で全てはここから始まったと言える曲。
 

 全11曲。アマチュアの対バンライブやフェス系のイベントは、1バンド30~40分が相場で、こんなにたくさんやれることはまず無い。ミスもあったがめちゃくちゃ楽しいライブとなった。ライブハウスのマスターからも
「よくまとまったいいバンドだね。次はもっとお客が呼べるようにブッキングをするから、これに懲りずにまた出てね。それにフェスは名古屋にもある。それにも挑戦してみたらどう?」
と言ってもらった。年に一度は名古屋ライブもいいなぁ。

 私たちの満足感はハンパなかった。それはライブ後立ち寄った地元民が集まる居酒屋での表情を見てもらえれば一目瞭然だろう。

<了>


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Posted on 2017/06/17 Sat. 13:35 [edit]

category: エッセイ

コメント

☆pboysblueさん

いつも嬉しいコメントありがとうございます!

> おっさん達がスーパーマンに変身する様子
ギャップを感じていただけましたか?!
演奏場面を文字に起こすのは初めてで
上手くいったかなあと不安に思ってましたが、良かったです。
しかしpbさんは本当にいつも私の意図を見抜かれますね。有り難く思うと同時に、pbさんの洞察力に敬服致しております。

> そして「タメイキトウソ」。このベースラインが超絶カッコエエです。
> 繰り返し聴いてますよ。
え?
あ、あの
そ、そんな

嬉しさと同時に繰り返し聞かれることへの恐怖で、しどろもどろ中(^^)

URL | きしもと #ReOT891Y
2017/06/18 06:05 | edit

タメイキトウソ

きしもとさんこんばんは。

おっさん達がスーパーマンに変身する様子は
トリハダものですね~。
そして「タメイキトウソ」。このベースラインが超絶カッコエエです。
繰り返し聴いてますよ。

URL | pboysblue #-
2017/06/18 01:19 | edit

☆ケイタさん

おお~。ケイタ~!!

Facebookでいつもうれしいこと書いてくれるけど
ここに直接コメント書いてくれるのは
ひょっとして初めてちゃうかいな?
ありがとうね~。

秋にはいつも大津でやってるよ
今年も大津ジャズにエントリーしてるけど
ただいま審査中。通れば10月15日かな?


URL | きしもと #s7IGOOmQ
2017/06/18 00:10 | edit

大学の後輩

読めば読むほどLIVEで聴きたくなりました。最近はコピーばっかりでオリジナルを全く作っていないので、現担任の卒業の歌ぐらいは頑張ってみたいです。
夏から秋にかけての予定はないのですか?

URL | ケイタ #-
2017/06/17 23:48 | edit

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